かすがい内科では、肺NTM症(肺非結核性抗酸菌症)の専門外来を開設しました。
肺NTM症は、近年、中高年の女性を中心に増えている肺の感染症です。はじめは症状がなく、健康診断やほかの病気の検査で撮影した胸部レントゲン・CTで偶然見つかることも少なくありません。
当院では、東海地方における肺NTM症の中核病院である東名古屋病院に勤務する医師の監修のもと、肺NTM症の診断から治療、長期的な経過観察まで、一人ひとりの状態に合わせた診療を行います。
NTM(非結核性抗酸菌)は、土や水など身近な環境に存在する菌です。この菌が肺に入り、慢性的な炎症を起こす病気を「肺NTM症」といいます。
名前は似ていますが、結核とは異なる病気で、基本的に人から人へ感染することはありません。そのため、ご家族や周囲の方にうつす心配はほとんどなく、通常どおりの日常生活を送ることができます。
肺NTM症は、初期にはほとんど症状がないことがあります。病気が進むと、次のような症状がみられることがあります。
健康診断などで「肺に影がある」「気管支拡張症の疑いがある」と指摘された方も、一度ご相談ください。
肺NTM症の多くは、数年から十数年かけてゆっくり進行します。また、診断されたすべての方に、すぐ薬物治療が必要になるわけではありません。
胸部CTの変化、咳や痰などの症状、痰から検出された菌の種類や量、年齢、体力などを総合的に確認し、治療を始めるか、定期的に経過をみるかを慎重に判断します。
治療が必要な場合は、複数の抗菌薬を長期間服用することが一般的です。治療中は薬の効果だけでなく、副作用についても定期的に確認します。
大切なのは、早めに病気を見つけ、適切なタイミングで治療や経過観察を始めることです。
当院では、肺NTM症の診断や経過観察に必要な検査を幅広く行うことができます。
画像、痰、呼吸機能、血液検査などを組み合わせ、病気の変化を継続的に確認します。
肺NTM症は、長期間の経過観察や治療が必要になることの多い病気です。
当院では、次のような患者さんの継続診療を行います。
定期的なCTや痰の検査を行い、病気の進行や再発がないかを丁寧に確認します。
肺NTM症では、食欲低下や体重減少に加え、筋肉量や体力の低下、低栄養、骨粗鬆症などを伴うことがあります。
当院では、必要に応じて次のような評価と支援を行います。
薬による治療だけでなく、体重や筋肉を維持し、体力を落とさずに生活することも大切にしています。
病気の状態やこれまでの治療経過によっては、通常の内服治療に加えて、アミカシンの点滴や吸入治療が必要になることがあります。
当院では、医師が適応を慎重に判断したうえで、以下の外来治療に対応します。
アリケイスは、これまでの多剤併用療法で十分な効果が得られなかった肺MAC症の患者さんなど、対象が限られる治療です。治療の必要性や副作用について十分にご説明し、必要な検査を行いながら進めます。
肺NTM症では、定期的な診察や検査を無理なく続けることが重要です。
当院は土曜日・日曜日も診療しており、平日の通院が難しい方や、長期治療中の方にも継続して通院していただきやすい体制を整えています。
当院では、東名古屋病院をはじめとする専門医療機関と連携しながら診療を行います。
病気の進行、治療方針の変更、外科的治療、入院での詳しい検査や治療が必要と判断した場合には、速やかに専門医療機関へご相談・ご紹介します。
「専門的な診断や治療方針の決定は基幹病院で、安定期の継続管理は地域のかすがい内科で、必要になれば再び基幹病院へ」
このような連携を通じて、患者さんが身近な地域で安心して長期療養を続けられる診療体制を目指します。
現在通院中の医療機関がある方は、可能であれば紹介状、胸部画像のデータ、検査結果、お薬手帳をお持ちください。
肺NTM症は、診断や治療、経過観察に長い時間を必要とすることがあります。一方で、病気の状態を定期的に確認し、適切な時期に治療や生活面の支援を行うことで、進行を抑えながら生活していくことが可能です。
「症状はないけれど、このまま経過観察でよいのか不安」
「治療を始めるタイミングを相談したい」
「通院や薬の管理を身近なクリニックで続けたい」
「体重や体力の低下についても相談したい」
このようなお悩みがある方は、かすがい内科の肺NTM症外来へお気軽にご相談ください。